新しいタイトルを考えよう (6)

高校生・上田清邦は改造人間である!
悪の魔の手が長門有希に迫るとき!
彼は超高校生キヨクニへと変身して戦うのだ!
その外套は鮮血に塗られ、
その鉄靴は汚泥を踏みしめ、
嗚呼!
キヨクニは敢然と巨悪に立ち向かう!
両断せよ、組織の悪謀!
破砕せよ、非道なる狡知!


「眼鏡は――、掛けない方がいいと思う」


キヨクニは愛の国から来た。


「ここで待っていてくれ。――必ず戻る」


キヨクニは自由の海から来た。


「許さん……、絶対に許さんぞ! 虫けらども! ジワジワとなぶり殺しにしてやる! 一人たりとも逃さん! 覚悟しろッ!!」


しかし、キヨクニは魔道の男である。


――独逸留学時、清邦は不思議な一団に出会った。
彼らは清邦を認めると間者を用いて近づいてきた。
何たる卑劣! 何たる外道!
清邦が日頃愛する街にて……、
清邦が日頃愛する喫茶店にて……、
嗚呼!
清邦は、キヨクニ、、、、にされてしまった……!!


キヨクニの頬を伝うのはそのときの思い出。
キヨクニの腕を走るのはそのときの激情。


長門――。見覚えていてくれ。お前を愛した一人の人間、、を」


キヨクニは語らない。
キヨクニは微笑わない。
――もはや人ではないから。
――人間ではなくなったから。


抜刀せよ! 怒りというのその両手を!
瞬着せよ! その身を大楯と成して、愛するべき者を守るのだ!
そしていつの日にか!
嗚呼!
……家路に就こうではないか。――――お前を待つ者がいるのだから。

  • どうもすみません。