• 要するに、むしゃくしゃしていたのである。そういうことなのだと分かった。と思う。色んなものを学校に持って行かれているが故の帰結なのだが、たしかにそれは仕方のないことなのではあろうが、それにしても、そういうことだったのだ。皆様には申し訳なく。
  • 今日の日記を書こう。ともあれ、おれが午後三時過ぎに出だしてからの経過の話である。
  • おれは、論文を読むべく、出掛けた。喫茶店へ。ずばり言うとからふね屋熊野店へ向かったのである。どうなっとんねんっ、バヤッ! 私がいそいそと向かった先のからふね屋は、その、なんていうか、壊されていた。幕を掛けられており、その隙間からはああ壊されてるんだなってのが伺えた。要するに、からふね屋熊野店は閉店か何かしていて、僕は入れなかったのである。僕の計画は根底的なところから挫折し、頓挫し、中絶され、まあなんていうか要するにおれはどうしていいか分からなくなったのである。
  • だから、とりあえず南下した。「このままでは収まらんぞこの衝動は」。というわけだな。そうして南下したのである。そうしたら祇園に到着してしまったのである。しょうがないから八坂神社でたこ焼きを食うことにしたのである。ところがどすこいそんな屋台はなかったのである。たこ焼き屋の屋台だと思ったのは雑貨屋だったのである。劇しいファックである。しょうがないからお賽銭を投下して二礼二拍手一礼してみたのである。きっと儀礼はそんな感じだったのである。「詳しいことは忘れたのである」。僕は一人でそう言った。
  • ここまで来てはもうどうしようもない。おれは「新京極に行っちゃうもんね」と言いながら新京極に入った。ここで注意すべきなのは、八坂神社から新京極までには結構な距離があるということである。道慣れない人は要注意である。おれは、勿論そんなことは知らなかった。知らなかったから、新京極の方に向かって移動してからそのことに気付いた。結構距離あるやん。それでもおれは新京極に入ったのである。
  • どこかに適当な喫茶店はないものかと思いながらとりあえず錦天満宮にお参りした。それは嘘で、ただ佇んでいただけである。なんという不審者なう。ともあれおれは疲れてきていた。立って休んだのである。そうしておれは再び歩き始めた。新京極を北へ向かって。ここはなうくてヤングな逝け面が一杯である。おれは気が付いた。京都の有名ゲーセン、「アチョー」がこの辺なのではないか。中野 TRF の動画を勤勉に閲覧していた私に抜かりはなく、予習済みである。中野 TRF の動画には、たまに京都の有名ゲーセン「アチョー」の名前が出てくるのである。僕はそれを調べてあるのである。それは四条の近辺にあるのである。うむ。どこだろう。僕は携帯電話で調べだした。
  • 要するに分からなかった。アチョーのサイトを携帯で見ても、役に立つ情報は得られなかった。京都府京都市なんとか区、とかと言われても僕には分からないのである。しょうがないので、西に向かってみた。無目的に。言わば絶対的に。これが久し振りに俗世に顕現した絶対的散歩である。非道い話だ。ところがおれは思い出した。イエスGoogle Map を使えばよいのである。そうしておれはソフマップ四条河原町店と、アチョーの場所を割り出した。ソフマップさんは悲しいことに携帯ショップになっていた。だから僕は見落としたのだろう。二度くらい。
  • アチョーは、なんて言うんでしたっけ。新京極の一本西の通りにあった。所謂メーンストリートである。そこの、いっとうでかいゲーセンだった。ああ。成程。ここは僕のホームになりうるのだろうか。不遜ながらそんなことを考えていた。でも僕はどっちかって言うとシューターなので、虫姫様ふたりを二クレジットほどやってアチョーを去った。元々、論文を読みに出掛けたのである。それが私の天命だった。
  • アチョーのある通りの南の入り口に、とんかつ屋があった。もう、おれは、とんかつでも食わなければ収まりがつかない状態になっていた。とんかつでも食ってやらねばおれの収まりはつきそうもなかった。おれの衝動に収まりが生じるにはとんかつを食べるのことが必要だったのだ。そういうことだったので、一応値段が常識的であることを確認した上で、入店した。そうして注文したのがとんかつ定食 120g。値段は常識的である。これを食い、終盤で気持ち悪くなったりもしながらも、おれは店を出た。怒りの食事である。おれは怒りと共にとんかつを食った。
  • そうしておれは、帰った。もう、何をすることも出来ない。丁度良い喫茶店がないか、とは思っていたが、やっぱり無かった。この際書いておくが、あのな、午後六時までしかやってない喫茶店に何の存在価値が有る。無いでしょ? 有るの? 無いよね。僕はそう思います。でも有るんだろうな、存在価値。世間のしがらみから解き放たれた野獣の如き老人達には、午後六時まで空いていればそれで充分なのだろう。きっとそうなのであろう。詮無い話である。
  • 途中でからふね屋がやっぱりおかしなことになっていることを確認したり、スーパーマーケットで食料を買い足したりしたことはさて擱いて、ともあれ、おれは帰ってきた。そのあいだに考えていたことがある。相変わらず論文の読解は進んじゃいないが、ともあれ、おれは、気付いたのだ。
  • どうも、最近、プライベートで、苛々することが多かった。それは、要するに、相手方が悪いというのではなくて、おれがむしゃくしゃしていただけなのである。そりゃあ東京でやってきた勉強会に人が全然来なかったのを痩せ我慢しなきゃならなかったりして辛いこともあったのであるが、というかそんなことをわざわざこの文脈で言うぐらいには心が傷付いたのであるが(あのな、おれ、東京だと往復で三万弱掛かるんだわ。一往復で。非道い話だと思いませんか? 非道い話だと思うのでおれは傷付きました。でも、来られなかった人にも、来ない理由があったのだということは同じように理解しているのだ)、ともあれ、おれはむしゃくしゃしていたのである。それが多くのささくれだった事柄の原因の多くだったのである。
  • このむしゃくしゃした気分はどこから来たのか。それはまあ、新しい環境ということなのであろう。普段本来だったら多分勉強会に人が来なくても傷付かないのである。そういうことがありうるということを覚悟して行動すべきだったのだから。なんだかんだ言って、やっぱりお疲れちゃんだったのである。締め切りラッシュを頭ごなしに畳み掛けられたり、いつの間にか海外で発表してくることになっていたりしておいちゃんもお疲れだったのである。そりゃあブログに書くことも減るし、たまに書いても内容がささくれ立つのである。多分そういうことなのだと思う。おれはそう思ってる。
  • しかし最近、というか昨日今日の話であるが、漸く、気分が落ち着いたように思う。これがその結果の内省なのである。
  • これからは楽しくなれるような話も出来たらいいなって思ってます。思ってますが、とりあえず目の前の現実は急です。そんなこんなでおれは今日も生きてるんだー! みたいな漫画チックな落ちで今日の話はこれぐらいにしておくか。論文を読まないとならないからな。とんかつ屋でちょっと読んだだけだよ。非道い話や。
  • でもきっとアスカするだろう。
  • まあいいのさ。自分がしたいことと、自分がせねばならないことを、自分がす可きようにやれば、それでよいのであり、それ以上は望むべくもないのだ。そして、おれは、その程度のことはやれているものと思っているのだ。だからそれでよいのだ。