最近は、『ゆゆ式』と『アザゼルさん』のアニメをニコニコ動画で見ている。思うことが幾つか。一つには、『ゆゆ式』は、画質悪くないですかっていうことなんですけど、これはあれか、円盤を買わせる商法なのだろうかも知れない。はい。わたしは、『ゆるゆり』も一期・二期と両方とも見ましたし、そうさなあ、そうだなあ。うーん。いえね、研究室などで『ゆるゆり』や『ゆゆ式』などの説明をしなければならないときには、私も、まあいい加減周囲の人間には絶望していますから、裏切りをして申し訳ない気持ちになりながら「ソフトレズの話ですよ」等と言うのだが、そういう風に言っているだけでは彼らには一生伝わる訳がないのであり、だから僕は彼らに伝えることを根本から放棄しているのであり、そうして、実の所、私も真実から目を逸らし、『ゆゆ式』と『ゆるゆり』の本質から遠ざかろうとしている。そうだ。人の為ならずして、私は私が『ゆゆ式』を理解するために『ゆゆ式』を理解しようとしなければならないのではないか。そうかも知れない。いや、だがそうであるかは私を含めて誰も知らないし分かっていない。

 私は、ネットの上でまことしやかに語られる『ゆゆ式』の評を気に入っていない。あれは、『ゆゆ式』の本質への理解を阻害する。違う。『ゆゆ式』を無闇に称揚するのではない。『ゆゆ式』を確かに理解してから、称揚すべきなのだ。私たちの『ゆゆ式』への探求は未だ始まっていないのであり、私たちは『ゆゆ式』への前途の知れぬ第一歩を踏み出そうとして……。

 (18,47) 次の話題。tumblr が齎したものは単なる惚けた切っ掛けに過ぎなかったが、それによって wikipedia で記事を読むことになり、久し振りに『ダイの大冒険』のことを思い出した。早速話題に飛び付こう。はっきり言って、『ダイの大冒険』は素晴らしかった。どう考えても世界の中の大事な何かに触れている。だから、三条陸稲田浩司の二人がそのあとに書いた『冒険王ビィト』には興味を持っていた。しかし私は『ダイの大冒険』からドラゴンクエストに依拠した部分を除去した焼き回しなのではないかという危惧があり、敢えて目を逸らしていた。たった今 wikipedia で知ったことだが、『冒険王ビィト』は、作画の稲田浩司が療養の為に書くことが出来ないが為に、連載が休止されているということであった。そうなのか。そうだったのか。途中からこの作品の噂を聞かなかったものだから、予感が的中してしまったものと思い、心密かに残念に思っていたのだった。

 (19,01) 金月龍之介(私は金月龍之介に捧げる)について考え、語ることが出来るほどの情報を、おれは持っていない。