• そういえばなんだったかな、確か西尾維新が書いた小説の中で、だからあれだよ、戯言遣いのシリーズで、玖渚友が、兎吊木垓輔のことを、なんとかと呼ぶというエピソードがあったでしょう。あれは、あれなのかね。どういうことなのかと言うとさあ、ええとネット上の情報だけを調べながら書くけどさあ、兎吊木垓輔うつりぎがいすけは、その二つ名が「《害悪細菌》」であると。で、この「《害悪細菌》」は、「グリーングリーングリーン」と読むのだけれど、玖渚友は、「がいあくさいきん」からとって、彼女のことを「さっちゃん」と呼ぶのでした。と、で、これは、あれなのかな。「さっちゃん」というのは、何を指示しているのかな。人(兎吊木垓輔)かな。これがもしも「《害悪細菌》」という名前であるのだったら、これは面白いことで、丁度ルイス・キャロルがやっていたようなトリックを実現している例になる。これもまた、どこで読んだのだったかちょっとあやふやなんだが、多分内井惣七著の何かだと思ったけれど、人物を指示しているとされる名前があり、そしてその名前を指示しているような名前が登場する、というようなキャロルのエピソードが紹介されていた。あのときには今一何をやっているのか理解できなかったけれど、この玖渚友と兎吊木垓輔の例だったら理解できると思う。でも、やっぱり「さっちゃん」は兎吊木垓輔のことを指示しているような気がするんだよな。まあ大体、渾名というものは、人を指すのであるからして。