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いやあ。読みましたよ。『テニスの王子様』。第一期。四十二巻まで読みました。いやあ。凄いね。
思うに、許斐剛*1の何がやばいかって、ギャグとシリアスを書き分けた上であれがシリアスってことだと思うよ。大きな対戦の合間に、ビーチバレー回とか、焼肉回とかやるじゃん。この時は、クールな主人公であっても変な顔させられるわけだよ。また、わけの分からない(いやわけが分からないのはいつものことなんだけど)焼き肉が六人の額に乗って自滅という、本当何かがおかしいことしか分からないギャグ、あれはギャグでしょう。多分。多分あれはギャグなのでしょう。ってことは、許斐剛はこれはギャグじゃないと思ってあれを書いてるんだろう。いや、スマナイ。作者の意図を忖度しすぎたな。イケナイイケナイ。でもねえ。そう思った方が面白いでしょ。
いや、でもねえ、コマ割りとか、凄く上手いと思うよ。僕には専門的なことは言えないから直感頼りで言うけどさあ、あれがこうしてこうなったら見せゴマでドドン。みたいなさあ、あれ、凄いテクニックが秘められてると思うよ。ありえねえ、それはありえねえッスよ先輩と思いそうになる必殺技が違和感なく読めてしまうあのカメラワークというか、テンポね。この人に掛かったらどんな法案が目の前で満場一致で通っても違和感を抱かないのではないかと怖ろしくなります。いやあ、漫画が上手い。グイグイ読める。これが週刊少年ジャンプの看板作家かと、成程、宇宙一面白いと言われるのも無理はない*2。