買ってきましたよ

  • それで、まあおれの部屋の近くをいろいろ回ってみたわけだ。実家で一度頓挫しているので、無かったら、と思うと怖くて、なかなか出だせなかった。それでも行ってきた。果たして、あった。中古だったのだが、この際仕方がないと思う。おれとしてはバンプレストにもうちょっと金を払いたかったのだけれど、そういうわけにも行かない。幸いにして、第二次スーパーロボット大戦αを手に入れ、レジを離れてモニターを見ると、第「三」次スーパーロボット大戦αのデモが流れていた。……本気で泣きそうになった。そういえば、あれはおれが東北の方にある大学を受けたときのこと、下見に行ってゲーマーズに入ったら、スーパーロボット大戦IMPACTのデモが流れていた。あのときも涙をこぼして感動したのだった。果たして今回も、泣きそうになった。エヴァが「全体攻撃」していた。システム的なことは分からないけれど、それでも、シンジとアスカとレイが揃ってスパロボに出ている画面には、素晴らしい何かがあった。素晴らしかった。それ以上見ていては多分涙をこらえきれなくなるので店を出た。今からやるのは第二次なのだということもあったと思う。下を向いて歩いた。道行く人に泣いていることを悟られないためだ。馬鹿者どもが。貴様らはスパロボも知らずに道を歩こうというのか。次には攻略本を探す。さきほどソフトの方を買った店にはなかった。別な店に行く。デカい本があった。でも、これは事前に調べていたものではない。……でも買う。中古で900円。Vジャンプのものだ。チト不安だ。次に、新刊を売っている店に行く。隣の店だ。無い。無い。無い。……この店には紙しか売っていない。紙束を売って本屋づらとは、あきれたものだ。まあいい。別な用件で来たときには、きっと感謝することになるから罵らない。別な、大きな本屋に行く。む…、ある。が、しかしこれではないぞ。……でも買う。やっぱあれだな、発売から時間が経ってしまっているからな。仕方あるまい…。さて、かくして私はソフト本体と攻略本を二冊手にして帰宅した。しかし。だが、おれはすでに決心していた。このまま街に出て更に探す。事前に調べていた本をアマゾンで注文するにしても、それは時間がかかる。届く前に回復不可能なまでに話を進めてしまっていたとしたら、それは悲劇だ。私は電車に乗り、街を目指す。電車を待っているあいだ、買ってきた一冊の攻略本に目を通す。………これはデータ系の本じゃないか。やはり買いに来て良かった。なんだ…、小隊長能力。……コウ・ウラキ。ふぉおおお。ぐぐっと、嗚咽をこらえる。本を畳んで真っ正面を見る。姿勢良く。電車に乗って街に向かうときにも本を読んだ。ハマーン……。え、ハマーン・カーンが使えるのですか? ハマーン様ぁーーっ! はあはあ……。いかん。このままでは変質者になってしまう。そうして私は街に出、本屋にて攻略本を探した。おおう…。ある…。しかも二冊…。こりゃあ……買うほかあるまい。おれはその二冊を肩に担いでレジに向かった。さすがのおれも、一つのゲームタイトルに四冊の攻略本を広げて立ち向かうのは初めてだぜ…。そんなことを考えていた。帰りの電車の中、ちらっと読んでみた。新しく買ってきた方だ。またも泣きそうになる。でも、本を畳んでこらえた。右に座っている人はOL風だった。ただの変質者じゃないか。でも、まあ、究極的にはそう思われても構いはしない。問題なのは、通報されてスパロボをやる時間を削られることだ。それは困る。
  • まだスパロボをやったことのない諸君に告げておこう。いいだろうか、諸君がプレイステーションを持っているとして、それでもスーパーロボット大戦をやったことがないというのなら、そのプレイステーションはまだプレイステーションではない。それはまだ、プレイステーションの真価を発揮していないプレイステーションだ。これだけ言えば充分伝わると思うが、まあ、そういうことだ。諸君はそれでも、プレイステーションならざるプレイステーションで、「プレイステーションをする」と言うのだろうか。それは、明らかにおかしなことである。
  • じゃあ、ちっと、おれ、かるく地球を救おうと思う。
  • まあ、あれです、ちゃんとほどほどにしますよ。ほら、一応おれも大学生だし。-16,02