僕のロボ道

  • 夏というものは短いもので、逝ってしまってはもう帰ることがない。机に向かってシャープペンをこすり付ける日々や、あるいはPCに向かってキーを叩き付ける夜々も、まあそれはそれで一つの過ごし方ではある。かつてはおれもそんなことをしたことがある。しかし、だが、おれはちっと前からそんなんじゃいけないんじゃないか、もっとスーパーロボットのカッコヨサに痺れ、その暴力に酔い、リアルロボットの華麗さにあくがれ、血が湧き肉躍って、ああもう夏なのだから、じめりと暑く、スパロボをやるぞと、スパロボ熱が再燃して心が狂い、実際に攻略本を手にして思わず泣きそうになり、ジュースがちゃんとあったかとか、次に学校に行くのはいつだったかとか、そんなことが脳裏をよぎってもなお、それでもいろいろとかなぐり捨てながら、決然として、

スパロボを、夏にやるぞと決めたから

  • そんな風に舌に転がした。