素麺は駄目かも知れない

  • 今度は素麺を茹でてみた。だが、これはいけなかった。
  • まず第一に、多かった。量が多かった。量が多くなってしまった。少なくとも量が多いように思われた。三人前で六束、と書いてあったので、ふーんじゃあ四束かな、と思って四束入れてみた。が、……多い。明らかに多い。用意しておいた素麺のための椀に、入りきらないのではないかと思われた。入れたけど。想像していたのとは大分違う。氷も浮かべられない。そして食ったらこれまた、なんと言うかな、ぬるぬる。こしがない。と言えばいいのか。こういう日本語は余り使ったことがないが、多分、ともかく茹ですぎたのだ。と思う。多分そのために、ふやけて量も増えたのだろうと思う。
  • これはどの種の失敗であるのか。おれはそれを考える。量を間違えたというおれの失敗なのか。茹ですぎてしまったというおれの失敗なのか。それとも使ってみたごまだれがうまくないという素材に関する失敗なのか。或いはそんなに暑くもない今日のような日に素麺を食ってみようなどと思ってしまったこといけなかったのか。この最後のものは気候的な失敗であるが、ともかく、大体に於いて心当たりがある。どれを改善すべきか、いや、全てを改善すべきなのだけれど、最もクリティカルな失敗はどれだったのか。
  • 素麺は、難しい、とここでは一応結論しておこう。
  • 蕎麦の方がいいな。香りもいいし。