読んだものについて

最近の、トワイライト

《『KENZAN! vol.1』isbn:4062137518》荒山徹「柳生大戦争 第一部 剣神降臨ノ巻」について。 だめだろう。でもこれが許されるのが文芸の素晴らしいところなのだと勘違いしておこう。ぶんがくってすごいね! こんなのぶんがくじゃないよって言う人はこの作品…

《川又千秋『幻詩狩り』isbn:9784488726010》194 が、その、なんて言うか、非常に、グッと来たんですが、どうですか。異常ですか。そうですか。

《『まんがタイムきららフォワード』No.4》

積んでいる漫画雑誌を読んでいるわけであるが、《『まんがタイムきららフォワード』No.4》を読んでのメモを残しておく。 荒井チェリー「キミとボクをつなぐもの」の最後のページの最後のコマは、あれか、画風が変わったのかと思った。そこだけを抜き出して書…

《前田圭士『ゲームデザイナーの仕事 プロが教えるゲーム制作の技術』isbn:9784797343212》

まあこの前も触れたけどね。 まああれですよ。この本は理論というよりは術に近いから、日本語や段落構成が壊れていても不満を持ってはいけないんだ。 内容はいいと思うなあ。 などとごにょごにょ。

《前田圭士『ゲームデザイナーの仕事 プロが教えるゲーム制作の技術』isbn:9784797343212》

稀に日本語がおかしいけれどまあそれはフランクな文体だということにしておいて、この本は重要なことを書いているので、軽く見ておくといいと思います。 ただ、高い。新書でよかったんじゃないか? とも思うけれどインタヴューが入っているから仕方ないのか…

宇河弘樹『朝霧の巫女 5』isbn:9784785928964

これが九巻帰りの宇河さんの力なのか、というか。 ガンガン市井から遠ざかっている気がするが、やはり自然天才の書き物と思わざるを得ない。 そりゃあ当然、これは本にして刊行しないわけにはいかないだろう。 ところで、雑誌掲載時のものに加筆修正をして単…

「い、如何にして」。「妖術」。或いは荒山徹と時代伝奇小説についての思考の端緒

単行本の『かんなぎ』とREXの「かんなぎ」を読んでテンションが上がったので少々考えることにするが、それにしても時代小説について考えなければならない。 別に何も、時代「小説」が問題なのではなく、歴史として語られる分野の創作物について、考える必要…

昨日のについて

パイドンは余りにも大事なことを喋りすぎているので意図的にスピードを落とさないと要点を抜かしそうで怖い。こういうときには対話篇の読みやすさが呪わしい。一方、ジョナサンカラーは、なんというか、(ヒュームに比べてだけど)文法がルーズな気がする。…

本への書き込みについて

おれが読んでいた《庄野潤三『夕べの雲』isbn:4061960156》は古本だったため、前の所有者による書き込み・傍線が何箇所かあった。次のものが一番気になった。 ある日、小鶴旅館内と書いた手紙が来て、いま丁度、父と母が親戚のところへ出かけていて留守なの…

《金子光晴『絶望の精神史 現代日本のエッセイ』isbn:4061963767》 これのp.60に次のようなくだりがある。 明治三十年代にはいって、藤村操という十八歳の少年が、日光の華厳の滝の上から投身して、厭世自殺を遂げた。飛び込む場所の木の幹をけずって、百四…